冷凍車をご使用の方ならほとんどの方がご存知の事と思いますが、
時々お客様の中で、『庫内の温度が下がらない』とのサービスコールを頂いて、
サービスマンが伺って点検を行います。
冷凍機には異常が認められず運転手さんに話を聞いてみますと、
『積載品を冷蔵庫ではよく冷えてないので
目的地に着くまでに冷やしたい』とか、『野菜とチルド品と冷凍品を混載している』
『納品先のプラットホームに置いてあるカーゴ類を引き取るため、
庫内の温度が上がる』等の苦情をうかがいます。
野菜とチルド品と冷凍品の混載の場合は、それぞれの量によって状況は変わります。
ここで冷凍車と定置型の冷蔵庫の違いを説明します。
皆様ご存知の建物の中にある冷蔵庫、またはプレハブ冷蔵庫は、
冷凍機の能力が貯蔵される製品を常温から設定温度まで充分に冷やすように
設計されておりますし、庫内は常に設定温度に保たれております。
冷凍車は当然のことですが、周辺の環境がスペース的に厳しくて、
充分な能力を持った冷凍機を設置する事が出来ません。
また、庫内の温度も真夏に停車中の場合、40度にもなりますから
そこから零度付近、あるいはマイナス20度あたりまで冷やさなければなりません。
庫内の空気を設定温度に下げるだけだも大変なことがお分かりと思います。
そして車輌には、積載限度がありコンテナーの断熱の厚さも充分に取れない
場合が多いいのです。従って≪冷凍車は積載品の品温を保って目的地に運ぶもの≫
ということを、しっかりと認識しておいていただきたいのです。 |